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大金が動くEXITって何? ”メルカリのIPOをわかりやすく解説”

お金の知識を時事ネタで分かりやすく解説します。

大金が動くEXIT(イグジット)って何?

テレビでお金持ちの華やかな暮らしぶりをみて、「自分もこんなお金持ちになってみたいなぁ」と思ったことはないでしょうか。ここではそんな一獲千金の手段の一つ「EXIT」を紹介します。

 

EXIT(イグジット)って何?

EXIT(イグジット)とは簡単に言うと、魅力的な会社や事業を立ち上げ、その全部または一部を他人に売却することで利益を得ることです(より広義の意味は後述します)。

会社創業者としてベンチャー企業を立ち上げ、その会社が軌道に乗った後、株を売却するパターンが一番イメージしやすそうですね。

最近だと、フリマアプリで人気のメルカリが創業からわずか5年で東証マザーズに上場し、その創業者である山田進太郎氏は上場に伴う株価の高騰で事実上、億万長者となっています。

社会に大きな価値を提供して、さらに多額の報酬も受け取れるなんて、非常に夢がありますよね。

 

メルカリ上場で創業者がもらえた報酬(創業者利益)は?

メルカリ創業者が上場で得た報酬がどのくらいあるのか、以下の前提を基に、簡単に計算してみましょう。

前提条件1:メルカリは東証マザースに2018年6月に上場しました。3,000円の公開価格に対して一時は6,000円まで上昇するものの、2018年7月時点では4,500円で推移しています。

前提条件2:山田氏の売出前保有株式数:40,842,730株(有価証券報告書(Ⅰの部)より)

前提条件3:山田氏の売出株式数:1,150,200株(募集株式発行及び株式売却に関する取締役会決議のお知らせより)

株の売却額(もらえる報酬!)

1,150,200株×3,000円= 3,450百万円→ 34億円!!

株式として保有する資産価値

(40,842,730株-1,150,200株)×4,500円= 178,616百万円→ 1,786億円?!?

キャッシュとしてもらえる額も34億と一般の方からすると、破格の金額ですが、

株式として保有する価値は1,786億であり、もはや億万長者の域を出ている気がしますね。

(なお、株の売却額34億円には一定の所得が発生するので、売却したお金を全て使うことはお勧めできません。)

 

なんでそんな値段がつくの?

メルカリは上場直前期(平成29年6月期)では赤字の会社ですが、なぜ会社の株価がここまで高騰し、山田氏を億万長者たらしめたのでしょうか。

その答えは株価の決まり方にあります。

株価は、できるだけ安く買おうとする者とできるだけ高く売りたいと思う投資家間で売買が成立した値段で決定されます。

会社が魅力的な会社であればあるほど、より高い金額でもその株式を買いたいと思う投資家が現れ、株価は釣り上がります。

経済的観点からいうと、魅力的な会社とは将来的に投資家にたくさん金を生み出してくれる会社をいいます。

つまり、「メルカリは将来的に多くのお金を稼いでくれるだろう」と投資家から期待を受けていたこと(つまりその金額で投資するだけの価値がある会社と思われていたこと)が多額の報酬と資産を得る結果につながったのです。

 

EXIT(イグジット)の種類

ここまでは、EXIT(イグジット)の中でもわかりやすい創業者による株式上場(IPO)によるEXITをご説明しました。

しかし、EXIT(イグジット)の形はこれだけではありません。

EXIT(イグジット)は本来、投資家の投下資本を株や事業を売却することで投資を回収する出口戦略のことを指します。

異なる立場や手法ごとのEXITの形について、下記で紹介します。

 

■異なる立場

・創業者:会社創業者としてベンチャー企業を立ち上げ、その会社が軌道に乗った後、外部に売却して利益を得る。

・ベンチャーキャピタル・エンジェル投資家:ベンチャー企業に出資し、その後の利益を得る。

・事業再生ファンド:既存の経営難の会社を安く買収し、事業改革等で企業の価値を高め、外部に売ることで利益を得る。一部はハゲタカファンドと呼ばれることもある。

 

■異なる方法

・株式公開(IPO):証券市場への上場に伴い上昇した株価で株式を売却して利益を得る。

・株式譲渡・事業売却(バイアウト):相対取引で、他の取引先へ株式や事業を売却して利益を得る。

 

 

EXIT(イグジット)は様々な立場や手法で大金が動く夢のある世界だと思いますので、

これを期に興味を持っていただければ幸いです。

 

(記事:Mofuu編集部)